立命館大学情報理工学部メディア情報学科 田中弘美

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研究紹介

  • 視覚センシング

拡散・鏡面反射成分の分離

円柱形状と局所領域のカラーヒストグラム特徴を用いて織物の拡散反射成分と鏡面反射成分の色ベクトルを推定する.対象織物には一様な色で染色された光沢のあるシルクライク織物を用いる.円柱形状を用いて獲得した織物領域の拡散反射領域と鏡面反射領域を同時に含む一枚のHDR(High Dynamic Range)画像を入力とし、拡散反射成分と鏡面反射成分の色ベクトルを推定し,織物の反射成分を分離する.



織物の異方性反射モデリング

織物の多方向照明HDR画像より異方性物体色反射成分の分離方法を提案する.反射光の反射方向による強度変化(等方性、異方性)と色成分(光源色、物体色)の組み合わせにより,異方性光源色反射,異方性物体色反射,等方性光源色反射,等方性物体色反射をHDR画像から分離した.その結果,糸を構成する単糸の表面で光源色反射成分が現れ,単糸を透過した光が異方性物体色反射成分として現れていることを見出した.



相互反射を除去した能装束の色情報獲得

能装束の金糸の色情報を正確に保存する研究を行っている。金糸の色情報を獲得する際に問題となるのは、「映り込み」である。能装束は金糸と絹糸が隣接して織り込まれた構造になっており、絹糸が金糸に映り込む。すると、映り込んだ部分の色情報には、絹糸の色がノイズとして加わることになり、正確に色情報を保存することができない。そこで本研究では、映り込みを除去する研究を行っている。



メンバー

M2 鳥居 悠人

M1 高柳 亜紀

研究業績

  1. Keiko Kamei, Yuki Takeda, Tomoya Nakamura, Hiromi T. Tanaka : "Extracting Reflection Components of Glossy Woven Fabrics based on Local Color Histogram Analysis" The First Asian Joint Workshop on Information Technologies 2008, Dalian, Sep. 2008
  2. 亀井啓子,武田祐樹,中村友哉,田中弘美: "局所カラーヒストグラム解析に基づいた織布の色ベクトル推定法" 画像の認識・理解シンポジウム(MIRU)論文集,長野,July 2008
  3. 亀井啓子,武田祐樹,田中弘美: "局所領域のカラーヒストグ ラム特徴に基づいた織布の色ベクトル推定法" 精密工学会 動的画像処理実利用化ワークショップ論文集,pp.132-136,愛 知,Mar. 2008
  4. Keiko Kamei, Yuki Takeda, Hiromi T. Tanaka : "Extracting Reflection Components of Glossy Woven Fabrics with High Dynamic Range Image" Proc. 14th Korea-Japan Joint Workshop on Frontiers of Computer Vision, pp.100-105, Oita, Jan. 2008
  5. 鳥居悠人,中村友哉,坂口嘉之,田中弘美: "二色性反射モデルの一般化による織物の異方性反射モデリング" 画像の認識・理解シンポジウム(MIRU)論文集,July 2010